毛髪の機能としくみ


完全図解 美容皮膚科学辞典より引用作成
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■毛髪 2000-09-09
毛髪とは、体毛と頭髪の総称

発生と成分
機能と分布

毛髪の数

毛髪は、皮膚から発生し、皮膚の付属器官として発達しました。ケラチンというタンパク質が99%を占めます。
寒冷からの保温や摩擦・衝撃・紫外線からの身体の保護、水銀、鉛、ヒ素などの重金属・毒素を毛髪中に取り込み排泄します。触覚などの機能。
毛髪を持つのはほ乳類のみで、人間の手掌、足底、口唇、陰部の一部以外は総てこのような毛で覆われている。
毛髪の数は120〜150万本であり、成人の頭髪は10〜12万本、腋毛は片側で800本程度と言われている。
このHPでの説明では、
便宜上頭髪を毛髪として記述していきますが、正式には毛髪とは体全体に生えている毛を指す言葉です。

■毛髪の太さ
多くは、成長期の長さの度合いで太さが変わる。

硬さ別
(硬毛と軟毛)

長さ別
(長毛、短毛)

日本人の毛髪の太さは、普通で0.07〜00.8o、太い人で約0.1o以上(雑誌等のページの厚みぐらい)、猫毛と言われている人で0.04oです。毛髪には、ヘアーサイクルと言って一定の成長過程がありますが、一人間で見てみると若い時ほど成長期間が長く、加齢と共に短くなっていきます。後れ毛、産毛などは、生長期間が短いため、短くて細い髪になり、髪の太さも、成長期間と比例するように思われます。構造的には、植物の根に相当する毛根部が、頭皮より深くにあるはど太く、細い髪ほど頭皮に近くなっています。美容では、見た感じ、硬毛の方がパーマがあたり難いと思われがちですが、太さより、後で述べる毛髪の形状や色が影響する事が多い。ヘアダイも同じ事がいえます。

■毛髪の色
毛髪内メラニンの含有量で決まる。

含有量
遺伝

白髪


水分

毛髪の色は、黒からブロンドまでありますが、毛皮質中に含まれるメラニンの量で決まります。美容では、ブリーチなどの施術でメラニン色素を分解して、毛髪を明るくしたりしています。メラニンの毛髪内の含有量は遺伝によって決定されており、根本的に変化する事はありません。色調は、「ユーメラニン」「フェオメラニン」のメラニン顆粒の大きさ、量、組合せによって決まります。色調が成長と共に変わるのは、髪の太さと関係があり、太さに比例して、太い毛髪は深い色調に、細い毛髪は赤茶けて見えます、白髪はメラニン産出の生理的老化と、発色過程で酵素が正常に働かない場合発生し。また、しろなまず等が発病して毛髪の部分に広がったり、円形脱毛症などでは、生えてきた毛髪に白髪が認められる事があります。医学的な根拠はありませんが、毛髪が太くてしっかりしている人が白髪になり易いようです。細い人は以外と白髪は目立たない人が多いようですが、頭頂部の毛髪量が寂しくなってくるのが、比較的早いようです。メラニン以外では、毛髪の色の深さに関係有る物に水分モイスュア)があります。水分を良く維持する毛髪は、毛髪の表面(キューティクル)の密度が高く、艶があり色に深みがあります。このような毛髪を私達美容師は健康毛と呼び、パーマ・ヘアダイの施術には時間がかかりますが、仕上がりや保ちが良い。この髪質の反対が、乾燥毛(ポーラスヘアー)で、艶が無く損傷毛と呼び、パーマがかかりやすく、保ちが悪いのが普通です。前記の状態になっても、まだパーマを強くあて様と思っているお客様も見かけますが、焦げた食べ物に、熱を加えるのと同じです。が、毛髪は又毛根から伸びますので、それからの方がきれいなスタイルになると思います。私達美容師は少なくとも、お客様の髪を、損傷から防ぐ事に心がけていますが、魔術師ではありません。

■毛髪の形状
黄色人種は直毛 ?

人種
直毛・波状毛・縮毛
毛髪断面
毛髪と湿度
湿度計

毛髪は人種によって、黄色人種は直毛、白人は波状毛、黒人は縮毛が主として多く、日本人では、以外と緩やかなウエーブのある人が多い様です。美容での、ストレートパーマが根強く続いている事でも分かると思います。毛髪の断面を調べることによって、形状の違いが分かります。直毛は真円に近く、癖毛は、楕円形から扁平まで変形しています。又毛髪内部のコルティックも硬い所と、柔らかい所に分かれ水分の吸収力が違うため、雨の日等湿気の多いときに、癖が強く出ます。毛髪は湿度によっても変わりますので、その性質を利用して湿度計に利用されています。癖毛が強いほど、見た感じ毛髪が痛んで見え、パーマも良くかかり、保ちが良すぎるのも癖毛の特徴で、毎月のカットでスタイルを維持している人も多い見たいです。ロングにしたい人は、ストレートパーマをあてるか、ポニーテールにするしか有りませんが、ポニーテールは目がつり上がるまで引っ張らない事。

       ■毛髪の成分

            ■毛髪のケラチンでシスチン含有量が多い。

アミノ酸名

含有量

アミノ酸名

含有量

アミノ酸名

含有量
シスチン

シスチン

16.4

アルギニン

6.2 イソロイシン 2.4
グルタミン酸

グルタミン酸

12.6 グリシン 5.8 チロジン 2.1

セリン

11.6 アスパラギン酸 5.4 フェニルアラニン 1.7

プロリン

8.4 バリン 5.2 ヒスチジン 0.9

スレオニン

7.4 アラニン 4.5 メチオニン 0.4

ロイシン

6.5 リジン 2.5
■毛髪の構造
■私達が直接目で見ている部分を、毛幹と言い、頭皮の中の部分を毛根と言います。
毛髪の三層構造
毛球(毛母・毛乳頭)
角化帯
毛包内毛幹
皮脂腺
皮脂

毛包皮脂腺系

毛髪は、毛幹と毛根に分けられる。毛幹は中心を毛髄質、内部を毛皮質、表面を毛表皮という3層で出来ています。
毛根は、毛包につつまれ
毛球角化帯毛包内毛幹に分かれていて、毛球の中に毛母があり細胞分裂を盛んに行い、新たな細胞を作っています。髪を無理矢理引っ張っても、根こそぎ抜けるものではありません。リンクの説明を見てもらったら分かりますように、抜けるのは毛包内毛幹部です。毛母に栄養を送っているのが毛乳頭で毛細血管が密に分布しています。最近聞いた事の一説ですが、毛乳頭へと続く血管が毛口の方から来ている。もしそうで有れば経皮吸収を主体とする育毛剤に育毛の可能性が高くなる?。毛髪のメラニン色素も毛母で形成されてます。毛包は皮膚表面に対して斜めに下がっており、下から約3分の1の所から立毛筋(起毛筋)が付着している。上から約3分の1所には皮脂腺が開いていて、ここより皮脂が分泌されます。

毛髪、毛包、皮脂腺を合わせて毛包皮脂腺系とよび、発生学、生物学的に共通点があり、組織学的な一単位として考えられています。

■毛髪の成長
■毛母細胞の分裂によって、新しい髪が作られていく。

 参考書籍 「完全図解 美容皮膚科学辞典」 監修 朝田康夫(医学博士) 発行者 山科峯緒 発行所 中央書院